Pendred症候群/DFNB4(ペンドレッド症候群)
■主任研究者
北里大学医学部分子遺伝学, 慶應義塾大学病院臨床研究推進センター/ 藤岡 正人
独立行政法人国立病院機構東京医療センター/ 山野邊 義晴
東京医科歯科大学医学部 耳鼻咽喉科・頭頸部外科/ 伊藤 卓
慶應義塾大学医学部/ 細谷 誠、岡野 栄之
想定される薬効機序
Pendred症候群は、Vaughan Pendred 医師が1896年にLancet誌に最初に家系報告をした、めまい、難聴、甲状腺腫を主徴とする常染色体劣性遺伝疾患で、本邦約4000人の希少疾患です。患者さんから作成したiPS細胞を用いた基礎研究により、疾患細胞は細胞ストレスに弱いことが見出され、既存薬スクリーニングでシロリムスがそのストレス脆弱性を低減する薬剤として同定されました。
疾患における効果・実用化までのロードマップ
Pendred症候群に対するシロリムス少量療法の単施設二重盲検並行群間比較第I/IIa相医師主導治験が終了し(PEDNLRA試験: UMIN000033083)、 現在、有効性に関する検証試験(第III相医師主導治験)に向けた準備を進めています。
治験の状況
治験名 | 区分 | 対象 | 製剤 | 状況 |
---|---|---|---|---|
PENDLRA試験(並行群間比較第I/IIa相試験) | 医師主導治験 | 小児/成人 | 錠剤 | (終了) |
治験情報の関連リンク
■国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)プレスリリース
https://www.amed.go.jp/news/release_20180425.html
■UMIN-CTR 臨床試験登録情報
https://upload.umin.ac.jp/cgi-open-bin/ctr/ctr_view.cgi?recptno=R000037719
参考文献(クリックで移動)
1) Hosoya M. et. al., Cell Rep. 2017 2) Saeki T. & Hosoya M. et.al., Regn. Ther. 2018 3) Saegusa C. et. al., Laryng. Invest. Otol. 2020 4) Fujioka M. et. al., Medicine. 2020 5) 藤岡 正人 他, 日本耳科学会会報, 2021